6月8日(土) MO LegacyLeage ゴブリンの技師と飛び道具の達人を入れたモダンホライゾン後のゴブリンで5-0

ゴブリンの技師 MO

6月7日、MOでモダンホライゾンが一足先にリリースされ、ゴブリンの技師飛び道具の達人が使用可能になりました。

今回はこの2枚の加入でまたバージョンアップしたゴブリンで5-0できたので、調整段階の思考メモを残しておきます。

ゴブリンの技師について

まずはこのカードについて。

最初はアメジストのとげ、魔術遠眼鏡、梅澤の十手と一緒にメインに4枚突っ込んで令和の石鍛冶だー!なんて1人で盛り上がっていたのですが、実際に一人回ししてみると……まるで駄目駄目でした。

その理由を分析すると以下の二点に集約されました。

ゴブリンの技師が弱い理由

1.タップ能力を使わなければいけない

ゴブリンの技師

石鍛冶はサーチした装備品をハンドに加えるので、仮に除去されてもその後装備品をハンドから普通に唱えられます。なんなら霊気の薬瓶(2)からプレイ→4マナから十手キャスト→即装備→アタックなんていう奇襲的な動きも可能です。

一方、ゴブリンの技師はサーチしたカードをハンドではなく墓地に落とすためその動きはできません。他のカードと併用でもしない限り、必ずターン明け以降に技師のタップ能力で場に戻してやる必要があります。

隣に戦長や酋長がいれば話は別ですが、そういう時でも2番目のハードルもクリアしなければなりません。

2.種となるアーティファクトが必要

ゴブリンの技師がやっていることはあくまで墓地と盤面のアーティファクトの交換です。石鍛冶のように単体で完結しているわけではないので、種となるアーティファクトが無いことには始まりません。

レガシーのゴブリンデッキに入っているアーティファクトは基本的に霊気の薬瓶4枚のみ。虚空の杯を入れたタイプでもせいぜい7枚。とてもじゃありませんがゴブリン技師を安定運用するには種が少なすぎます。

また、どちらも非常に重要なアーティファクトなので、そもそも墓地に落としたアーティファクトと交換したくないという状況も頻繁に発生します。

大焼炉や金属モックス、ミシュラのガラクタなどを入れる構築も検討しましたが、アーティファクトを水増しする理由がゴブリンの技師しかないのでは投入リスク(不毛の大地・コラガンの命令等)に対してリターンがまるで見合っていませんでした。

やはりペインターのようなコンボデッキでもない限りゴブリンの技師はアンプレイアブルなのか……

そこで、上記二点の弱点を無視できるカードを探したところ、あるカードに辿り着きました。

弱者の剣という可能性

これならゴブリンの技師のタップ能力も、種となるアーティファクトの下準備も一切不要です。ゴブリンデッキは1/1だらけなので勝手に戻ってきます。

まさにゴブリンの技師を使う上でネックだった上記の弱点を全てカバーした最高の1枚です。

弱者の剣なんてゴブリンの技師で真っ先にサーチされそうなカードですが、恥ずかしながら自分はこれに気付くまでに丸一日かかりました。いやー灯台下暗しというか、なんというか(笑)

しかし、1時間くらい一人回ししたところ、今度は別の問題に気付きました。

ゴブリンの技師で弱者の剣をサーチしてもあんまり強くない

1/1ゴブリンが2/3になれば確かに助かる場面はあります。2点除去の圏外に行けますしパワー2に一方的に打ち勝てるようにもなります。

しかし2/3が活きそうなマッチアップで本当に強化したいのはゲームの軸となる2/2(戦長・酋長)や3/3(クレンコ・稲妻造り師)であり、それらに自動で装備されないのはかなり不満が残ります。

しかも弱者の剣がオートで装備してくれるのは最初の1体だけ。それが除去されたら以降は全て2マナ払わないといけません。

2マナ払って+1/+2修正だけ……

梅澤の十手や殴打頭蓋と比べるとあまりにも弱すぎます。そしてそんな弱カードのために2枚もスロットを割けるほど今のゴブリンデッキにフリースロットはありません。

ゴブリンの技師の弱点を克服しつつ、かつカードパワー的にも申し分のない1枚はないものか………リストを眺めていると、ある1枚に目が止まりました。

屑鉄場のたかり屋という救世主

これならゴブリンの技師の2つの弱点をどちらもスルーできます。2マナ3/2というスペックも弱者の剣と比べればかなりのパワーカードといえるでしょう。

そして何より屑鉄場のたかり屋は投入理由が曖昧な弱者の剣と違ってグリクシスコントロールに対してクリティカルに刺さるという明確な強みがありました。

まさに自分が求めていたマスターピースでした。

余談:ゴブリンVSグリクシスコントロールについて

従来、ゴブリンでグリコンを確実に殺りたかったらグリコンが触れられない置物(エンチャントか土地)であるグールの誓いやヴォルラスの要塞を1,2枚採用するのが一般的でした。

しかし、それらはTier1だとグリコン以外にサイドインしたい相手が存在せず、何より非ゴブリンカードなのでドローできるかどうかが運任せなところがありました。

(ほとんど対グリコン専用カード。だけど引けるかどうかは運次第)

これが嫌で自分は今までグールの誓いもヴォルラスの要塞も採用してこなかったわけですが、ゴブリンの技師+屑鉄場のたかり屋パッケージならその心配もありません。

女看守と技師のおかげで屑鉄場のたかり屋は1枚でも実質6枚体制を取れるので、ロングゲームになる対グリコンではかなりの確率で引き込めます。

例えるならゴブリンの女看守でサーチできるヴォルラスの要塞のようなもの。これならサイドインできる相手が限られていても十分アリだと思い、今回採用するに至りました。

実はグリコン対策に屑鉄場のたかり屋を1枚差すプランは護衛募集員を擁するデスタクt黒でも実現可能なのですが、自分がチェックした限りそれをやっているリストは1つもありませんでした。

なので屑鉄場のたかり屋は単なるウソリューションなのか?とも思いましたが、ゴブリンで使ってみたところ感触は上々でした。

※ちなみに、ゴブリンの技師に頼らずに対グリコンをある程度対策したいなら、紅蓮光電の柱、苦花、Chains of Mephistophelesあたりも検討対象になります。サイドボーディングのバランスを調整しながらそのあたりも試していきたいですね。

飛び道具の達人について

Munitions Expert

飛び道具の達人についてはこちらの記事↓でほぼ語り尽くしたのであんまり書くことはありません。

【モダンホライゾン】宝石の手の焼却者のリメイクが登場!その名も飛び道具の達人!
モダンホライゾンで新たなゴブリンが登場しました。その名も飛び道具の達人。宝石の手の焼却者のリメイクであるこのカード。レガシーのゴブリン的には一体どうなのか?検討してみましょう。

想定通り、堅実に強かったです。

ただし、宝石の手の焼却者と比較した場合、トータルでのカードパワーは宝石の手の焼却者より劣っていると感じたので、採用は1枚だけに留めました。

0枚でなく1枚は採用したのは選択肢を増やしてゴブリンの女看守をより強く運用するためです。

実際に使ったデッキリスト

●30 Creatures
4 《ゴブリンの従僕/Goblin Lackey》
4 《ゴブリンの首謀者/Goblin Ringleader》
4 《ゴブリンの女看守/Goblin Matron》
2 《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》
2 《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》
2 《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》
2 《ゴブリンの酋長/Goblin Chieftain》
2 《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
2 《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》
2 《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss》
1 《飛び道具の達人/Munitions Expert》
1 《棘鞭使い/Stingscourger》
1 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
1 《稲妻造り士/Lightning Crafter》

●8 Other Spell
4 《霊気の薬瓶/AEther Vial》
3 《虚空の杯/Chalice of the Void》
1 《タール火/Tarfire》

●22 Lands
4 《山/Mountain》
4 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
4 《リシャーダの港/Rishadan Port》
3 《不毛の大地/Wasteland》
2 《Badlands》
2 《乾燥台地/Arid Mesa》
2 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》

●15 Sideboard
3 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
2 《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
2 《Pyrokinesis》
1 《虚空の杯/Chalice of the Void》
1 《減衰球/Damping Sphere》
1 《罠の橋/Ensnaring Bridge》
1 《ゴブリンの技師/Goblin Engineer》
1 《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
1 《ゴブリンの損壊名手/Goblin Trashmaster》
1 《ヤスデ団/Earwig Squad》
1 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》

備考

今回のリストはゴブリンの技師と屑鉄場のたかり屋を入れたことで減衰球とゴブリンの鎖回しが1枚づつ減りました。

この枠を作るために稲妻造り師を外したり軍勢の戦親分を1枚減らすなど他にも色々案はありましたが、どれもバランスが悪く自分の手には馴染まなかったので基本形は変えず。

減衰球の2枚目が取れなかったところだけが唯一不安ですが、それ以外はおおむね満足しています。

グリコンを強く意識してゴブリンの技師を採用し続けるのであれば、メタが変わらない限りはしばらくこんな感じのリストで遊ぼうと思います。

対戦結果

ラウンド 対戦相手 結果
Round 1(先) UR Delver 〇〇
Round 2(後) RUG Delver 〇×〇
Round 3(先) Miracle 〇〇
Round 4(後) Mono Red Prison 〇×〇
Round 5(先) BW Tokens ×〇〇

MOは酷いときだと5回に3回リアニメイトを踏むこともある闇のゲームなで、今回は当たり運が良かったです。

ここまでの成績

ちなみに、ここまで気合いでリーグに6回参加した時点での成績は以下の通りです。

  • 5-0・・・1回
  • 4-1・・・3回
  • 3-2・・・1回
  • 2-3・・・1回

6月5日のメンテ明け以降、MOリーグは商品体系が見直され弱者にも商品がそこそこ分配されるようになりました。でも、これくらい勝てるなら従来のWinner take all方式でもよかったですね。

まとめ

軍勢の戦親分とゴブリンのクレーター掘りが加入した時は5-0するまでに13回もかかったので、今回はわずか6回目で5-0を達成できてしまい自分でも驚きました。

モダンホライゾンでゴブリンが得た分かりやすい新戦力は飛び道具の達人だけでしたが、一度は諦めかけたゴブリンの技師も最終的には採用を検討できる使い道があってよかったです。

なによりゴブリンの技師はゲーム中の選択肢を増やしてゴブリンデッキをより楽しいものにしてくれるカードなので、とても自分好みな1枚でした。

現時点ではゴブリンの技師の一番の相棒は屑鉄場のたかり屋だと思いますが、もしかしたら他にも入れた方がいいアーティファクトがあるかもしれないので、しばらくは色々試して遊んでみようと思います。