【MOモダンリーグ】7月12日(金)ゴブリンの首謀者の力で5-0 モダン・ゴブリンについて考察(前編)

ゴブリンの首謀者 MO

7月8日の禁止改定で黄泉からの橋が禁止され、モダンでようやくゴブリンをまともに回せる環境が整いました。

今回は首謀者の加入で実戦レベルに達したゴブリンデッキでさっそく5-0できたので、調整メモを前編・後編2つに分けて書きました。

モダンのゴブリンの構築について

モダンにおける部族・ゴブリンデッキはこの6月~7月にかけて突如現れた全く新しいデッキです。そのため今回は完全に1からの出発となります。

色々なタイプのゴブリンを作っては崩してを繰り返しましたが、8日の禁止改定以降、8回目の挑戦でようやく5-0することができました。

今回はそこに辿り着く(というか戻ってきた)までの試行錯誤と、モダンにおけるゴブリンの考察についてまとめます。

実際に5-0したゴブリンのリスト

●30 Creatures
4 《巣穴の煽動者/Warren Instigator》
4 《飛び道具の達人/Munitions Expert》
4 《ゴブリンの女看守/Goblin Matron》
4 《ゴブリンの首謀者/Goblin Ringleader》
3 《ゴブリンの酋長/Goblin Chieftain》
3 《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
2 《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss》
1 《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》
1 《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》
1 《棘鞭使い/Stingscourger》
1 《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》
1 《ゴブリンの損壊名手/Goblin Trashmaster》
1 《投石攻撃の副官/Sling-Gang Lieutenant》

●8 Other Spell
4 《霊気の薬瓶/AEther Vial》
4 《稲妻/Lightning Bolt》

●22 Lands
4 《山/Mountain》
4 《変わり谷/Mutavault》
3 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
3 《灼陽大峡谷/Sunbaked Canyon》
2 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2 《乾燥台地/Arid Mesa》
1 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1 《血の墓所/Blood Crypt》
1 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
1 《婆のあばら家/Auntie’s Hovel》

●15 Sideboard
4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
3 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
3 《減衰球/Damping Sphere》
2 《罠の橋/Ensnaring Bridge》
1 《モグの戦争司令官/Mogg War Marshal》
1 《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》
1 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》

1マナ枠に稲妻を入れただけの何の工夫もない典型的な業務用ゴブリンです。

色々なゴブリンデッキを試した結果やっぱり基本が一番だよね!ということでこのリストに戻ってきました。

デッキ全体のマナバランスは自分がレガシーで使っているゴブリンデッキからタール火を投石攻撃の副官に変更したただけで後は全て一緒です。

レガシーで強い構成はモダンでも強かった、と。

1マナ枠を相手に干渉できる除去にした上で5マナゴブリンは不採用。これにより巣穴の煽動者タイプにありがちな薬瓶・煽動者を処理されただけで詰まってggみたいな状況は発生しづらく、見た目以上にしっかり回る構築になっています。

対戦結果

ラウンド 対戦相手 結果
Round 1(後) GR Ponza 〇〇
Round 2(後) Grixis Deathshadow 〇〇
Round 3(後) UW Control 〇〇
Round 4(先) Jeskai Copycat 〇×〇
Round 5(先) Infect ×〇〇

血染めの墓所を1枚しか取ってないのでポンザに当たったときはヒヤっとしましたが、無事勝ててよかったです。当たりがTier2以下ばかりで、唯一Tier1の青白にしてもゴブリンならド有利なので全体的にツイてました。

モダン・ゴブリンの各カードについて

各カードの採用・不採用理由については以下の通り。

1マナ枠には稲妻を採用

 

モダン・ゴブリンを構築する上で最初に当たる問題。ゴブリンの従僕の枠をどうするか?について。

最初は1マナカードを薬瓶4枚だけの構成も考えましたが、現在モダンで活躍しているデッキを見ると一部の特殊なデッキを除いて1マナスペルが8枚以下というのはまずあり得ません。

これはいくらロンドンマリガンでデッキの安定性が上がっても変わるものではなく、やはり1マナ圏が薬瓶4枚だけではあまりにも不安定。

しかしモダンでプレイアブルな1マナゴブリンといえばモグの狂信者・スカークの探鉱者・軍勢の忠節者・タール火くらいなもので、お世辞にも強いとはいえません。

むしろ他のデッキが採用している4積確定の1マナカードと比較すると明確に弱いと言わざるを得ません。

モダンの1マナ圏

1マナゴブリンはカードパワーが低いので、デッキの脇を固める潤滑油的な使い方は許されても、1ターン目のプレイを前提に複数積みするのはかなり躊躇われる存在です。

そこで赤の1マナスペルの中では最も強力な稲妻に頼ることにしました。

これならゴブリンが苦手とする高速アグロへの回答になるだけでなく、巣穴の煽動者や軍勢の戦親分のアタックを通すためにも使えるので攻防一体でデッキにとてもマッチしています。

稲妻を積んだことで除去が8枚体制になり、煽動者・群衆追い・戦親分がいっそう機能する引き締まった構成になりました。

※ゴブリンに稲妻を入れる案はレガシーでZooがTier1だった10年くらい前から存在するので実はそんなに珍しくはなかったりします。タール火ではなく稲妻を優先したのは対人間アグロを一番に意識したためです。

 

もちろん稲妻も手放しで褒められるわけじゃありません。

ジャンドのようなリソースゲーを仕掛けるデッキが幅を効かせているメタなら、首謀者の打率UPのためにゴブリンカードを入れた方が得策です。

しかし現在のモダンでは長期的なアドバンテージより目の前の驚異への対処を求められるマッチアップの方が圧倒的に多いため、トータルでは稲妻の方が優れていると感じました。

「非ゴブリンカードを4枚も入れるのはどうなん?」と思われるかもしれませんが、レガシーでメインに虚空の杯を入れたゴブリンが成立している以上、これも問題ないだろうと判断し実際に問題なく機能しました。

もちろん稲妻を採用したせいで首謀者がスカって本来なら勝てていたゲームを落とすケースも十分あり得ます。

しかし、そのリスクを負ってでも稲妻がもたらすリターンはすさまじく、稲妻のお陰で煽動者のアタックが通ろうものならゲームの勝敗を決める決定打にすらなります。

それを踏まえると、デッキや環境への適合具合だけでなくゲームを通しての勝利貢献度という意味でも、稲妻を優先すべきと判断し今回はこういう構成になりました。

※モダン・ゴブリンにおける1マナカードの選択は奥が深くてそれだけで1本の記事になるボリュームがあったので、没となったデッキ案については後編でまとめます。

飛び道具の達人は絶対に4枚!

当初の予想より遥かに強力で驚きました。おったまげました。最初は宝石の手の焼却者の代替案として渋々3枚だけ採用していましたが、カードとしてのあまりの強力だったためすぐ4枚目を採用。

薬瓶経由で出せる点がレガシーより高速アグロの多いモダン環境に実にマッチしていて、1T目薬瓶→3T目看守からの即着地のプレイに助けられたシーンは数えきれないほど。

煽動者や戦親分のためのブロッカー排除はもちろんのこと、後述する変わり谷との相性の良さやPWに直接触れる点が環境的にとても強力でした。

戦慄衆の秘儀術師は当然として、タルモゴイフすらさほど苦労せず処理できてしまいます。宝石の手の焼却者じゃこうはいきません。

オマケが1/1として場に残る性質上、連打すればするほど焼ける範囲も広がっていくので、よっぽどのことがない限り今後も4枚固定で続けていこうと思います。

モダンの巣穴の煽動者はレガシーより強い!

巣穴の煽動者を入れた構築はレガシーゴブリンでも以前からありました。

しかしそれらは煽動者を通すためにタール火や棘鞭使い、巣穴の運命支配といった弱いカードを複数投入せざるをえませんでした。それらノイズが必要がなくなった大きな進歩です。

  • ラッキー不在ゆえに1マナ枠に渋々投入した稲妻
  • 焼却者不在ゆえに渋々フル投入した飛び道具の達人
  • 軍勢の戦親分で2/2の2段攻撃になれる

これら三点が上手いこと煽動者とかみ合って、モダンの巣穴の煽動者は見た目以上にアタックが通るようになりました。

まさに怪我の功名

軍勢の戦親分はモダンでも強い

ロンドンマリガン施行後はハンドが少ない状態で始まるゲームが増えたので、リソース不足解消に一役買ってくれる偉い奴です。

ライバルとしてパシャリク・モンスやゴブリンの鎖回しがありますが、どんな相手にも一定の仕事をするのは軍勢の戦親分を除いて他にありません。

薬瓶や煽動者が処理されてしまった場合でも3ターン目に戦親分を続ければ相手にアタックを躊躇わせてゴブリンの土俵(ロングゲーム)に持ち込むことができます。これはトークンが全く残らない対人間アグロなどでも抑止力として立派に機能します。

ゴブリンシナジーに依存せず単体で人を殺せる唯一のクリーチャーなので、対コンボではダブマリから2ターン目に置物→3ターン目軍勢の戦親分でggというケースも頻発します。

デッキ内に相性の良いカード(稲妻、飛び道具の達人、巣穴の煽動者!)が多く、かつ現在のモダン環境でTier1をいくジャンドと青白コントロールに対して効果的なのも評価を上げている要因です。

唯一の不安材料としてワームとぐろエンジンがありますが、トロンの遭遇率自体がレガシーの石鍛冶やグリセルブランドと比べると圧倒的に低いため、メインにガッツリ3枚くらい取る価値はあると思います。

軍勢の戦親分の素晴らしは挙げだしたらキリがないのでこの辺で区切りますが、今にして思えば去年のドミナリアから始まった一連のゴブリン強化運動の中で最もデッキを強化した1枚だと思います。

キキジキ、ギャンコマは不採用

巣穴の煽動者を入れた構築では大体採用されている鏡割りのキキジキと包囲攻撃の司令官ですが、自分はこれに懐疑的です。

理由は2つあります。

理由1.5マナが重い。モダンのTier1相手には遅すぎる

5マナゴブリンは煽動者の助け無しでは場に出るまでに時間がかかりすぎます。ライフが持たないことが多々あり、高速デッキ相手に初手にあった場合は実質1マリガンと同じです。

仮に土地5枚から出せたとしても、その頃には相手の盤面が完全に出来上がっていて、時既に遅しというケースが頻繁に発生しました。

(コイツら相手に間に合うか?という疑問)

ハンドのギャンコマがクレンコだったらギリギリ巻き返せていたであろうシーンは何度もありましたが、その逆はほとんどありませんでした。キキジキについても同じです。

モダン環境のスピードに付いていけてない。これが不採用の1つ目の理由です。

理由2.5マナに見合うだけのカードパワーを感じない

5マナゴブリンを4マナゴブリンと比較した場合、5マナカードとしては明らかにカードパワーが不足しているように感じます。

クレンコからは4.5マナくらいのパワーを感じますが、残念ながらギャンコマからも4.5マナくらいのパワーしか感じません。

クレンコが4マナにしては強すぎるのも相まって、どうしてもギャンコマのカードパワーの低さは気になってしまいます。そしてカードパワーが同程度ならマナコストは軽い方がいいですよね。

5マナゴブリン不在では煽動者が本領を発揮できないようにも思えますが、煽動者→女看守→デカブツのブン回りは決まれば4マナゴブリンでもだいたい勝ちです。

5マナゴブリンでなければいけないのは1ターン差を競う一部のコンボデッキくらいなもので、それ以外だったら4マナゴブリンでもゲームに勝つという結果は同じです。

・120点か30点の二択になりやすい5マナゴブリン
・常に安定して85点を出してくれる4マナゴブリン

これなら後者の方がいいんじゃね?というのが自分の考えです。

投石攻撃の副官の採用

レンと6番に弱いため好きになれない1枚ですが、4マナゴブリン7枚では煽動者を活かしきれないと感じたので今回登板してもらいました。稲妻造り師は本家の稲妻と役割が被っているのでモダンではお休みの方向で。

今回のデッキは稲妻と変わり谷のおかげでライフを詰めにいく動きが強いので、副官はデッキコンセプトにもマッチしており使い心地は中々上々です。

対人間アグロでは地上が固まって空からチクチクされるゲームが多いので、ライフゲインが骨身に染みます。

 

5マナゴブリンをカットしたことで終盤は薄くなりましたが、そのぶん中盤(3マナ枠)は軍勢の戦親分で厚くなっており、その戦親分が暇になりやすい煽動者を強化したり副官の弾を用意したりするため、トータルでのデッキパワーもそれほど落ちてはないと思います。

廃墟の地の不採用 変わり谷の採用について

モダン・ゴブリンとレガシー・ゴブリンの違いはゴブリンの従僕の有無だけではありません。不毛の大地、リシャーダの港の不在もそうです。

土地破壊カードということで最初は廃墟の地しかあり得ないと思っていたこの枠ですが、リーグを数回こなしてすぐに変わり谷に変更しました。

廃墟の地が必要な相手はトロンくらいしかおらず、そのトロンにしても環境全体では1割程度くらいだったからです。

今回、禁止改定後から5-0するまでにリーグを8回(計40戦)やりましたが、トロンに当たったのはたった3回。そりゃいらないわって話になりますよね。

それなら相手を問わず機能して、かつデッキパワーの底上げにも貢献する変わり谷の方が良いに決まってます。

変わり谷をゴブリンに入れるのは10年ぶりくらいですが、飛び道具の達人やクレンコのお陰で当時よりも遥かに強力になりました。

たとえば「山・badlands・不毛・宝石の手の焼却者」ではダメージは0点ですが、「山・血染めの墓所、変わり谷、飛び道具の達人」ならいきなり2点です。

変わり谷の隣に軍勢の戦親分がいようものなら、それだけでブロックに回った4/5タルモを飛び道具の達人で落とせてしまうほど。対ジャンドにおいてはいかに素早くタルモを撃墜するか?が勝敗に直結する程のキーポイントなので、変わり谷はそれを強力に後押しするとても頼りになる1枚でした。

また、変わり谷にはただでさえ相性の良い青白コントロールとの相性をさらに良くする副次的な効果もありました。デッキパワーの向上に貢献して、かつTier1の2つに対して効果的とくれば入れない理由はありません。

ゴブリンには青白コントロールのカウンターや緑黒ミッドレンジのハンデスがないため、ウルザランド成立への妨害要素は本当に廃墟の地しかありません。

トロンは廃墟の地だけで勝てるほど甘いデッキではありません。だったら全カットしてデッキにマッチした変わり谷の方がトータルの勝率は上がると思います。今後、トロンが支配率30%を超えるとかでもない限り、変わり谷を採用し続けると思います。

灼陽大峡谷3枚 からのタッチ白

モダンゴブリンは巣穴の煽動者を使うため赤マナが最低18枚は必要です。とはいえ山ばかり入れたのでは確実にマナフラに陥るので何かしら仕事する特殊地形を入れたいところ。

そこで白羽の矢が立ったのが梢ランドです。

ゴブリンは巣穴の扇動者を使う関係上、梢ランドは他のデッキが使うそれよりも遥かに強力です。

4マナ、5マナまで伸ばしたいデッキが梢ランドを使うのはどうなんだ?と思われるかもしれませんが、レガシーでもゴブリン自身が不毛の大地を積んでいる以上、自壊する土地は3枚程度なら許容範囲内だと思います。

さすがに4枚入れると初手に2枚被ったとき悶絶死するのでリスキーですが、3枚までならダブりやすいわけでもなく、かつ稲妻で相手のクロックは抑制できるのでギリOKだと思います。

本当は体に優しいラムナプの遺跡にしたかったのですが、さすがにカードパワーが違いすぎて比較にならず。

タッチ白で安らかなる眠りを採用

そして梢ランドの色がたまたま合致していたので、タッチ白で安らかなる眠りを入れました。

レガシーの死儀礼時代からそうですが、タルモを用いたBGデッキを対策するなら今も昔もベストカードは墓地対策としても流用できる安らかなる眠りです。

安らかなる眠り(レンと6番にも効果的)

ジャンドがTier1に帰り咲いた今、梢ランドの色が赤白で被っていたのは本当に幸運でした。

赤黒だとどうしても使えるサイドボードが限られるせいでG2以降が弱くなってしまいますからね。モダンでゴブリンを使うなら今後もサイドカラー最強色の白はタッチしたいところです。

その他の細かい土地構成について

4 《山/Mountain》
4 《変わり谷/Mutavault》
3 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
3 《灼陽大峡谷/Sunbaked Canyon》
2 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2 《乾燥台地/Arid Mesa》
1 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1 《血の墓所/Blood Crypt》
1 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
1 《婆のあばら家/Auntie’s Hovel》

青白コントロール(流刑への道)を考慮して山は4枚。青白コンには相性が良いため3枚でも勝てはしますが、山が枯れてサーチできない状況は悔しいので保険の意味も込めて4枚目を採用しています。

ショックランドがそれぞれ1枚なのはリスキーに見えますが実は問題ありません。モダンは不毛の大地が無いので土地が雑に破壊されることがなく、そして魂の洞窟や変わり谷を差し置いてショックランドを破壊してくるような酔狂なデッキはそうそうないからです。

次に、フェッチランドは白マナ9枚確保のために自動的に5枚は確定。

最後に魂の洞窟3枚、婆のあばら家1枚について。この構成は奇妙に見えるかもしれませんが、初手【洞窟、洞窟、変わり谷、稲妻、ゴブリン×3】のようなハンドで永遠に稲妻をキャストできず負けたゲームがあったので、安心を買うために15枚目の赤マナとして婆のあばら家を採用しました。ぶっちゃけ全部魂の洞窟でもいいと思います。

黒マナソースは10枚しかありませんが、霊気の薬瓶と合わせれば14枚なので初手に飛び道具の達人がきても大体プレイの可能性が見えるハンドになっているはずです。

モダンゴブリンについての考察まとめ

改めて、現時点で思ったことをまとめると以下のようになります。

・1マナ枠は稲妻が最も無難
・軍勢の戦親分は積極採用したい
・飛び道具の達人は強い。4積確定
・5マナゴブリンは入れたくない
・廃墟の地は必要ない
・変わり谷は強い。4積確定
・サイドが弱いから白をタッチしたい

以上です。

自分的にはモダンのゴブリンはもうかなり研究し尽くした感があるので、今回5-0したリストからガラリと構成を変えることはないと思います。

ぶっちゃけ、モダンでゴブリンはどうなの?

まず最初に結論から書くと、モダン・ゴブリンは勝ちたい人が大会に持ち込むデッキではないと思います。

理由は主に以下の通り

  • デッキの1マナカードがラッキーと比べるとやっぱり弱い
  • 妨害手段が乏しい&立ち上がりが遅いのでアンフェアがキツい
  • デッキコンセプトがモダン環境にマッチしていない

これら弱点を克服したのが何を隠そう人間アグロなわけですが、こうして考えてみると、そりゃTier1にはなれないわな、っていう話になります。

ただし、モダンで全く通用しない完全なファンデッキか?といえばそういう感じでもありません。

霊気の薬瓶から途切れることなく次々と後続を出し続けるのはゴブリンならではの強みですし、煽動者の攻撃が通ろうものなら展開力の遅さは一瞬で解消されます。

そして何より青白コントロールに対してド有利な点も見逃せません。

”大会でバリバリ勝てるわけじゃないけど、ちゃんと勝負になるデッキ”

これがモダンゴブリンの立ち位置かなと思います。

立場はレガシーゴブリンと似ていますが、モダンのアンフェアデッキはレガシーと比べるとまだゴブリンでも食い下がれるレベルなので、モダンゴブリンはレガシーゴブリンより勝てるデッキだと思います。

モダンのゴブリンについて まとめ

ゴブリンの首謀者

モダンにおいてこれまで『ゴブリンデッキ』は存在しませんでした。

※ゴブリンの奇襲隊と無謀な奇襲隊を用いた8whackならありましたが、あれはオールイン型の高速スライなので、部族デッキとはちょっと違う。

今にして思えば去年4月のドミナリアの時点では、まさか1年後にモダンで十分通用するレベルのゴブリンデッキが成立するだなんて夢にも思いませんでした。

モダンはレガシーと比べると競技人口も多く、さらにゴブリン部族には昔からの根強いファンも多いため、デッキリストの研究・洗練化もこれからドンドン進んでいくでしょう。

その上モダンのアンフェアデッキはレガシーと違って人道的なので、当たった瞬間ジャンピング土下座みたいな酷い相性差のマッチアップも存在しません。モチベーションはかなり保ちやすいと思います。

今後、ゴブリンデッキはどう変化していくのか?トーナメントで活躍するまでに成長するのか?それとも普通のデッキで終わるのか?今から興味は尽きません。

あわよくば、GPみたいな大型トーナメントで優勝するまでのデッキに成長してくれたら嬉しいですね。

そんなわけで今後も引き続き、モダン・ゴブリンの動向に注目していきたいです。

 

後編は5-0するまでに試行錯誤した没デッキ案になります。 近いうちにまとめます。