【団結のドミナリア】なんか凄いゴブリンが登場!その名も《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》

新セット

8月23日の03:00頃、団結のドミナリアのプレビューで《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》というカードが公開されました。

あなたがコン卜ロ一ルする他のゴブリンは+1/+1修正を受ける

これかあなたがコン卜ロ一ルする他のゴブリンが死亡するたび、あなたのデッキの一番上のカードを追放する。それがゴブリンクリーチャーカードなら、次のあなたのターンの終了時まであなたはそれを唱えてもよい

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遂にゴブリンにも2マナロードが来たと思ったら、まさかの衝動的ドローまで付いててビックリ!

限界突破すぎるこの性能には色々と思うところがあったので久しぶりにブログを書いてみました。

《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》のココが凄い!

1.シングルシンボル

従来2マナロードといえば、アトランティスの王を筆頭に皺だらけの主や珊瑚兜の司令官など、原則ダブルシンボル2/2というスペックが一般的でした。

それが《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》シングルシンボル

そのため不毛の大地とリシャーダの港で無色土地を6枚~7枚は取られるレガシーのゴブリンデッキでも何の支障もなく2ターン目にキャスト可能です。

2ターン目に安定してキャストできると何が良いのか?

それはキープ基準として考えやすいことはもちろん、1ターン目のゴブリンの従僕のアタックをなんの苦労もなくバックアップできることです。

これは書きだすとメッチャ長くてオタク特有の早口言葉になるのですが、現在のエターナル環境はとてもインフレが進んでいて、ゴブリンデッキは正直かなりの苦戦を強いられれています。

従来のチャンプブロックで相手の攻勢を防いで息切れを待ち、首謀者からのハンド補充 で一転攻勢という試合が明らかに減りました。

原因は主にコイツら↓

もはや何も語るまい・・・

最近のファッティは「ブロックできない」「ブロック意味ない」「息切れしない」の3無い原理主義者ばかりで、1/1や2/2バニラをせこせこ並べる牧歌的なゴブリンデッキでは攻勢を防ぎきれないのが正直なところでした。

じゃあどうすればいいか?

それは、これらのファッティをアタックしてる場合じゃない、ブロッカーに回さざるを得ない状況に追い込むことです。

濁浪にせよウーロにせよカッパにせよ、ブロッカーに回っている時は単なるバニラ。ゴブリン目線でいえば、除去できるか出来ないかの差だけで、4/5タルモと変わりません。

“ゴブリンであっても積極的に盤面を取りにいく”

それがゴブリンデッキがこの先生きのこる術だと思います。ではゴブリンデッキが序盤から積極的にマウントを取るにはどうすればいいか?

最も古典的かつ有効な案としては、1ターン目のゴブリンの従僕をしっかり機能させる、というものがあります。

現在のゴブリンでこれをやろうとしたらマナベースに負荷をかけてでも緑をタッチして下賤の教主を採用するか、都合よく2ターン目にRBが揃って飛び道具の達人が着地するのを祈るしかありませんでした。

しかし、《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》の助けがあればそれが赤マナだけでできるようになります。これは本当にありがたい。

これさえあれば従僕の攻撃を通すために無理する必要もなくなります。ちょっと放置しただけであっという間に盤面を持っていく1/2も怖くありません。

もはや何も語るまい・・・

2.なぜかアドバンテージが取れる

2マナロードでありながら同時にアドバンテージを取れる可能性まであるなんて・・・

団結のドミナリアすごい!本当にすごいんだ!

この手の2マナゴブリンでアドバンテージを取る輩は2016年の地下牢の管理人グレンゾ以降、定期的に刷られ続けてきました。

そして2020年の人目を引く詮索者で限界に達した感がありましたが、それとはまた違った方向で強力な同種のカードが刷られるとは思いませんでした。

 

衝動的ドローなので不確定&原則自分でタイミングを選べないということで、上記3枚と比べるとアドバンテージ獲得力は劣ります。しかし、ロードなので盤面に居るだけで仕事をこなしているというのは前代未聞。見た目以上にやりおるんじゃないかと思います。

最近レアからコモン落ちしたどこぞのゴブリンは見習ってほしいもんですね…

3.自身やトークンの死亡でも誘発する

その衝動的ドローですが、最近の例に漏れず次の自分のターン終了時までとなっています。そのためソーサリーの全体除去に対してもキッチリ機能します。最近は《終末/Terminus》も打たれることはかなり減ったのでそこも追い風です。

それより何よりすごいのは、この誘発が本人やトークンにまで及ぶという点。

ゴブリンデッキは1/1トークンをポコポコ産みやすい&それを自殺させやすい多産多死デッキなので、このテキストはかなり挑戦的だなーと驚きました。

この辺の自殺願望持ちゴブリンとの組み合わせたとき、どんな化学反応がおきるか考えただけでもワクワクします。探鉱者とタッグを組めば食物連鎖みたいな動きもあり得なくはなさそうです。

《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》の登場でゴブリンデッキの構築はどうなるか?

ここまで散々ベタ褒めした《Rundvelt Hordemaster》ですが、気になることが一つ。

それはこのカードの加入によって既存のゴブリンデッキの構築がどう変化するか?という点です。

レガシーを基準に考えると、ゴブリンデッキの2マナ圏といえば、最も選択肢が多く個性に富むラインナップとなっています。

群集追い4枚の構成が正解とされていた2008年くらいまでとは異なり、それ以降のゴブリンデッキの2マナ圏は人によって本当に千差万別です。

今回刷られた《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》が従来の2マナゴブリンと比べると明らかに強力なのは間違いありません。例えるならエースで4番。

しかしこれは部族デッキとしての地力を伸ばす類のカードで、現在のゴブリンデッキが抱える構造的欠陥・弱点を克服するようなカードではありません。

群集追いにせよ、クレーター掘りにせよ、モグの戦争司令官にせよ、他の2マナゴブリンたちはカードパワーでは劣っても、ピンチヒッターとして女看守からサーチされ勝利に貢献してくれた瞬間があることは事実です。

なので現在デッキに投入されている2マナゴブリンの中か何枚かを解雇して、その枠に《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》を雑に突っ込むだけでは間違いなくデッキは歪むでしょう。

これはモダンも同じです。即死コンボのために詮索者は必ず4枚取りたいモダンのゴブリンデッキが、限られた2マナ枠の中から《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》のために何を抜くのか?

パッと見だけでは全然ベストな構築は分からず、とても構築しがいのありそうなカードだと思います。

様々なフォーマットで活躍しそう

レガシーで使えそうな《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》ですが、冷静に考えるとモダンやヒストリックでも通用しそうな気がします。

モダン目線でいえば、人目を引く詮索者が死んだら突然リミテカードになるボガードの先触れと相性抜群です。後手2ターン目のレン6は泣けますが、ゴブリンがヒットすればそれも許せるでしょう。たぶん。

ヒストリックはイゼットフェニックスがモダンじみた速度感で動いている一方、ゴブリンはオンスロートブロック構築の延長みたいなことをやっている狂気のフォーマットだったので、その差が少しでも埋まれば嬉しく思います。

あと、去年の夏ころに一瞬だけパイオニアで現れた赤単ゴブリンもこの1枚で多少はトーナメントレベルに近づくかもしれません。

《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》超楽しみ

つい先日公開された新しいスクイーに盛り上がっていたらそれ以上に強力な新人の登場にビックリ仰天。

昔から「ゴブリンにも2マナロードくれ~」という声は定期的にありましたが、こんなに強いのは誰も頼んでいませんでした。

一昨年の人目を引く詮索者、去年の下賤の教主、そして今回の《ランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemaster》

ここ最近のゴブリンには驚かされてばかりです。

前者2枚がモダンや食物連鎖ゴブリンで活躍していることから、今回の《Rundvelt Hordemaster》も何らかの形でデッキに組み込まれ、結果を残すでしょう。

団結のドミナリアの発売が今から楽しみです。

コメント

  1. 匿名 より:

    正直ゴブリンに2マナロードは欲しかったしいつかは来ると思ってましたけど、それはダブルシンボルであったり混色で、オマケの効果も良くてゴブリンの王リスペクトで山渡り、若しくは何もなしくらいに思ってました。
    まさかシングルシンボルで除去耐性もある衝動的ドローが付いてくるとは露程も思ってなかったので嬉しい誤算ですね。
    このカードが入ることで構築は初めからやり直しになるとは思いますが、それが何より楽しい。
    良いカードが貰えましたね!

    • goblin より:

      仰る通り!そう、本当にそうです!!!

      2マナロードが来るにしても、もっと、こう・・・なんというか一癖も二癖もあるようなテキストだと思っていたので、ここまでストレートに強いことしか書いてないのは驚きしかありません。今からスッゲー楽しみです。