【ラヴニカのギルド】ゴブリンの熟練扇動者のリメイクが登場!その名も軍勢の戦親分!

軍勢の戦親分 新セット

日本時間9月2日午前、PAX Westにて新セットであるラヴニカのギルドの新カード、『軍勢の戦親分』が公開されました。

さっそく当ブログでも考察してみます。

軍勢の戦親分

軍勢の戦親分

軍勢の戦親分/Legion Warboss ②(赤)
クリーチャー — ゴブリン

Mentor(このクリーチャーが攻撃に参加したとき、これよりもパワーの低い攻撃クリーチャー1体を対象とし、その上に+1/+1カウンターを1個置く)
あなたのターンの戦闘開始時に1/1の赤のゴブリン・トークンを1体生成する。それはターン終了時まで速攻を得て、この戦闘で可能ならば攻撃に参加する。
2/2

強そう!!平成最後の秋にゴブリンの熟練扇動者が超賢くなって帰ってきた!!

ゴブリンの熟練扇動者

M19のゴブリンの損壊名手に続き、まさか2セット連続でゴブリンデッキに採用しうる有望なゴブリンクリーチャーが刷られるとは思いませんでした。

では早速、軍勢の戦親分について考えてみます。(主にレガシーのゴブリン視点)

軍勢の戦親分の長所

強制アタックが全体付与ではなくなりました。それどころか付与されるのは“そのターン生み出したトークンだけ”になったので、ゴブリンの熟練扇動者の時のように相手が1/2以上をどんどん唱えると最終的にこちらのゴブリントークンが全滅するというマヌケな事態も起きなくなりました。これは常に攻勢を維持できるわけではないレガシーのゴブリンデッキにおいては見た目以上に有難いんじゃないかと思います。

また、ゴブリンの熟練扇動者は一度出したら最後、除去されない限りゲームプランの修正は不可能で、全力で突っ走るという道しか選べませんでした。一方、軍勢の戦親分であれば盤面が劣勢時でもキャストできます。そのためコントロール寄りに動くことが多いレガシーのゴブリンデッキにおいてはこちらの方が明らかにマッチしているでしょう。

そして、Mentorで+1/+1カウンターを置くのは何もゴブリン・トークンでなければいけないわけでは無いので、ゴブリンの群衆追いをタフネス3にしてパワー2のクリーチャーをチャンプブロッカーにしてみたり、巣穴の煽動者を強化してダメージを多く稼いだりすることもできます。

※群衆追いを強化する場合は先に群衆追いの+2/+0修正をスタックに乗せて、戦親分のMentorは後に乗せないといけません。これはMentorは解決時点で対象先のパワーが上がっていると対象不適切でフィズってしまうためです。

軍勢の戦親分の短所

軍勢の戦親分は全軍バンザイアタックが無くなった分、本家特有のパンチ力は衰えました。出してから3ターン後までのダメージ効率は以下のようになります。

出したターン 1ターン後 2ターン後 3ターン後 合計ダメージ
熟練扇動者 1点 6点 8点 10点 25点
戦親分 1点 5点 7点 9点 22点

こうして比較すると実は相手に与えるダメージ総量はほぼ変わっていません。ゴブリンの熟練扇動者にせよ軍勢の戦親分にせよ、キルターンは同じなので、軍勢の戦親分の打点の低さはそこまで気にならないと思います。

ただし、軍勢の戦親分はどこまでいっても自身のサイズが2/2なのは変わりません。熟練扇動者はお供さえいれば出した次のターンにいきなり6/2パンチ!みたいなことも可能でした。そのためタルモゴイフや難題の予見者、グルマグのアンコウなどにブロックを強要させて強引に盤面を取り返す芸道ができましたが、軍勢の戦親分ではそれはできません。

難題の予見者、タルモゴイフ、アンコウ

これは明確な短所といえそうです。

軍勢の戦親分について まとめ

軍勢の戦親分

除去が豊富に入っている旧スタンのジェスカイテンポや、イケイケ構成なモダンの赤単ゴブリン、1ターン目にキャストすることもザラにあるレガシーの赤単プリズンのようなデッキであれば、爆発力に特化したゴブリンの熟練扇動者の方がデッキにマッチしていると思います。

しかし、レガシーのゴブリンデッキのような中速~低速で勝負することが多いミッドレンジデッキでは常に盤面が優勢とも限らないので、劣勢時でもキャストできる軍勢の戦親分に軍配が上がると思います。

ゴブリンの3マナ圏といえば、ゴブリンの女看守とロード(ゴブリンの戦長、ゴブリン酋長)で8枚は確定しており、更にピン刺しではゴブリンの名手、ヤスデ団などいぶし銀な連中が控えているので、ハッキリいって激戦区です。

ゴブリンの名手、ヤスデ団

そのため、新参者の軍勢の戦親分がそれら一軍選手を退けてレギュラーの座を掴めるかどうかはまだ分かりません。

しかし、軍勢の戦親分は書いてあること自体はかなり強いので、ゴブリンの損壊名手のようにスタメン確定とまでは言えなくとも、今後様々なプレイヤーの研究を経てレガシーのゴブリンデッキに採用される可能性は大いにあると思います。

今後に期待したいですね。