5月25日(土)第13期レガシー神挑戦者決定戦に参加してきました

神決定戦

第13期レガシー神挑戦者決定戦に参加してきました。最後に晴れる屋に行ったのはカラデシュ発売日だったので、もう2年半も晴れる屋からは足が遠のいていました。

というか神挑戦者決定戦自体に参加するのが第一回以来、実に5年ぶり。このイベントもう5年も続いてたのか・・・たまげたなぁ

デッキリスト

●30 Creatures
4 《ゴブリンの従僕/Goblin Lackey》
4 《ゴブリンの首謀者/Goblin Ringleader》
4 《ゴブリンの女看守/Goblin Matron》
3 《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》
2 《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》
2 《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》
2 《ゴブリンの酋長/Goblin Chieftain》
2 《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
2 《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss》
1 《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》
1 《モグの戦争司令官/Mogg War Marshal》
1 《棘鞭使い/Stingscourger》
1 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
1 《稲妻造り士/Lightning Crafter》

●8 Other Spell
4 《霊気の薬瓶/AEther Vial》
3 《虚空の杯/Chalice of the Void》
1 《タール火/Tarfire》

●22 Lands
5 《山/Mountain》
4 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
4 《リシャーダの港/Rishadan Port》
3 《不毛の大地/Wasteland》
2 《乾燥台地/Arid Mesa》
2 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1 《Badlands》

●15 Sideboard
3 《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
2 《Pyrokinesis》
2 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
2 《減衰球/Damping Sphere》
2 《罠の橋/Ensnaring Bridge》
1 《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
1 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
1 《ゴブリンの損壊名手/Goblin Trashmaster》
1 《ヤスデ団/Earwig Squad》

構築について

意識したデッキは以下の通り

  • ミラクル
  • グリコン
  • デスタク
  • 白青石鍛冶
  • URデルバー(グリクシス)
  • エルドラージポスト(アグロ)
  • SneakShow
  • ANT

だいたい金魚の分布と同じです。

上記のメタゲームを踏まえた上で、今回のデッキ構成について自分の頭の中を整理整頓する意味も兼ねてまとめておきます。

ブリキ通りの重鎮、クレンコ 不採用

ブリキ通りの重鎮、クレンコ

新クレンコはこちらの記事で書いた通り、ほぼ想定通りの性能でした。

【灯争大戦】ゴブリンの熟練扇動者、軍勢の戦親分に次ぐ第三のラブルマスターが登場!その名もブリキ通りの重鎮、クレンコ!
軍勢の戦親分の登場から約半年・・・灯争大戦でまさかの2度目のラブルマスターのリメイクに、ブリキ通りの重鎮、クレンコが登場しました。いやービックリしました!ここでは早速新クレンコの可能性について、たっぷり考察してみました。

ただ、立ち上がりの遅さは予想以上で、それが原因でデルバーとのすれ違いのダメージレースで遅れを取ったり、グリコン相手に置き土産のトークンすら残らなかったり、コンボに時間的猶予を与えてしまい負けてしまうゲームも多々ありました。

そういうわけで調整では3枚→2枚→1枚→0枚とどんどん数が減っていきました。

対石鍛冶に限っていえば新クレンコは間違いなく戦親分より優れています。しかし環境全体で見れば遅さがネックになる(軍勢の戦親分の方が優れている)マッチアップの方が多かったのでこの結果も止むを得なし。

軍勢の戦親分2枚、新クレンコ1枚の構成ならサイドボーディングが想定するメタデッキほぼ全てに対してバシッと綺麗に決まりますが、それを加味した上でも新クレンコを採用する気になれなかった&軍勢の戦親分の3枚目を諦めることができなかったので新クレンコは不採用となりました。

いやー・・・新クレンコを使ってみて、改めて戦親分の強さを実感しましたね。

Karakas 不採用

karakas

当初はメイン1枚、サイド1枚の構成でしたが、

  1. デスタクの勢いが一向に収まらない(≒Karakasを苦手とするデッキは敬遠されるはず)
  2. エルドラージポストの流行で減っていたミラクルのBtBがまた増えてきた
  3. 鎖回しを採用したいので赤マナはこれ以上減らせない

という3点の理由からKarakasは全カットすることにしました。

新クレンコに加えてKarakasまで抜けるとなると対スニークショーと対デスタクでサイドボーディングが明らかに歪になります。

とはいえ裏を返せばその2つ以外にはほぼ満足いくサイドボーディングができるので、だったらええかなと思い今回Karakasには退場してもらいました。

ゴブリンの鎖回し

ゴブリンの鎖回し

登場から1年、今回初めて採用しました。赤マナ土地15枚で鎖回し2枚採用とか完全にマジックを舐めてるとしか思えませんが、これには訳があります。

まず、鎖回しで一番に見据えているのはエルフでもデスタクでもなくグリコンです。

ゴブリンがグリコンに負けるシチュエーションでよくあるのがフクロウや瞬唱がキャスト後も盤面でカード1枚分の仕事をしてアド差でggというものです。

鎖回しはその状況を打破しつつ、3/3先制攻撃というスペックがリソース不足になる対グリコンではとても重宝するので採用するに至りました。唱えるタイミングは相手の盤面にフクロウと瞬唱が並び始める中盤~終盤なので、それならトリプルシンボルもいけるっしょ、という理屈です。

(話題の新人ナーセットにも1点入るのは丁度いいですね)

グリコンだけを考えるならもっと適したカードは他にも山ほどあるのですが、その手のカードは能力が限定的すぎてグリコンにしか効かないようなものばかり。なのでグリコンに効いて、かつ他のマッチアップでもお呼びがかかる1枚刺しということで鎖回しに白羽の矢が立ったわけです。

対クリーチャーデッキでいえば早い段階でのキャストが求められるのでRRRはキツすぎますし、3/3先制は不要の長物なのでゴブリンの名手の方が明らかに優れています。

しかし、今回のようにグリコン対策が第一でクリーチャーデッキへの仕事はあくまでオマケと考えるなら赤マナ15枚で鎖回しの構成もアリかなーと都合よく自分を納得させています。

※エルドラージポストやオムニスニークの存在を考慮すると、鎖回しのために不毛や港を6枚以下に減らす構成は今でも反対です

アメジストのとげ 3枚

アメジストのとげ

今まで2枚だったアメジストのとげも増えそうなグリコン(と、スニークショー)のサイドボーディングを適正化するために1枚増量しました。グリコンだけをマークするなら2マナの置物はエンチャント(紅蓮光電の柱、メフィストフェレスの鎖、苦花あたり)の方が優れています。コラコマされませんからね。

しかしそれらは色マナの調達が大変だったりグリコン以外にサイドボーディングする機会が少ないので、それが嫌でまぁまぁ見れる範囲の広いアメとげに登板してもらいました。

もちろんアメとげもエルフやリアニメイトに対しては無力なため大正義虚空の杯と比べると限定的と言わざるを得ません。

しかしスペル主体の相手にはほぼサイドインできるので、このくらい仕事をするなら3枚目もOKだろうということで虚空の杯の4枚目を1枚変更しました。

減衰球

登場から1年、今回初めて採用しました。

元々この枠はエルドラージと土地単を見据えた血染めの月でした。しかし厳かなモノリスとカーンを大量に積んでいるエルドラージポストには後手だと血染めの月が間に合わないケースが多発したので、1マナ軽い減衰球に取って変えることにしました。(MOではここ最近どういうわけかANTとの遭遇率がビミョーに上がってきたように感じたので、それも減衰球の採用を後押しする一因になりました。)

エルドラージポストならウギンの目は使わないので減衰球のデメリットはほぼありませんし、こちらのリシャーダの港、不毛の大地も起動できるので爆発域さえ注意すればいい感じに機能します。

また、これで対ANTのGame2以降は置物8枚+ヤスデ団の構成になるので見た目上は勝負できるようになります。

代償として、リアニメイトに続いて土地単までも完全に切る構成になりましたが、土地単は強さの割に使用者が少ないデッキNo1なので、当たらなければどうということない理論で乗り切れるでしょう。

対戦結果

ラウンド 対戦相手 結果
Round 1(後攻) Omni-Sneak ×〇×
Round 2(後攻) Deat and Tax ○×○
Round 3(後攻) Infect ×○×
Round 4(後攻) Grixis Delver ×○○
Round 5(後攻) Merfolk 〇××
Round 6(先行) Omni-Sneak ×〇○
Round 7(先行) Miracle ××
Round 8(先行) Grixis Control ××
Round 9(先行) Grixis Control ○○

成績:4-5

1日を通してゴブリンじゃ逆立ちしても勝てないようなマッチアップは1回もありませんでした。ANTや土地単みたいな滅茶苦茶キツいデッキは全然なかったですね。

“滅茶苦茶キツいデッキは少ない”というのは後述するGPナイアガラフォールズ上位分布とも被るところがあります。その点も踏まえて考えると、やはり今のメタゲームなら、ゴブリンの立ち位置は割と良さげだと思うんですけどねぇ・・・(デッキパワーの低さについては目を瞑るとして

むしろ有利なミラクル・マーフォークやしっかり意識したはずのグリコンに負けてるようじゃ、何が相手なら勝てるねん!という話なわけで。灯争対戦後、MOで9連勝していたミラクルに事故死×2でサクっと負けてしてしまったのはかなり堪えましたね。

会場全体のメタを見渡してみてもそこまでハズした感じはなかったので、上手い人ならゴブリンを使っても多分6-3、そこに運まで見方すれば7-2もいけたんじゃないかと。

下手糞な自分はもっと腕を磨かなアカンなーと思った1日でした。

6-3シタカッタ・・・6-3シタカッタ・・・

ロンドンマリガンについて

余談

ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019のフォーマットおよび「ロンドン・マリガン」の試験運用についてのお知らせ|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングの日本公式ウェブサイト。

MCで試験的に導入されたロンドンマリガン。自分はどちらかといえば反対です。

理由は単純。仮にロンドンマリガンが正式採用されてアンフェアが今後本格的に増えようものなら、ゴブリンでは勝ち辛い環境になってしまうからです。

従来のバンクーバーマリガン(占術マリガン)でもそこそこ納得いく成績は出せていますからね。反対の理由は完全な私情ですw

仮にロンドンマリガンが正式採用されてアンフェアが今後本格的に増えようものなら、ゴブリンでは勝ち辛い環境になってしまうからです。

事実、4月20-21日に行われたGPナイアガラフォールズではTOP32(実際はTOP30)を見てもゴブリンでは体感的に有利なデッキの方が多かったくらいです。

  • ミラクル(5人)・・・・・・・・・有利
  • デスタク(2人)・・・・・・・・・有利
  • 赤単プリズン(1人)・・・・・・・有利
  • 白青石鍛冶(4人)・・・・・・・・微有利
  • 死の影(1人)・・・・・・・・・・微有利
  • グリクシスデルバー(3人)・・・・互角
  • イゼットデルバー(3人)・・・・・互角
  • グリクシスコントロール(4人)・・微不利
  • スニークショー(2人)・・・・・・微不利
  • スティールストンピィ(1人)・・・微不利
  • 4色レオヴォルド(1人)・・・・・微不利
  • ターボデプス(2人)・・・・・・・不利
  • ANT(1人)・・・・・・・・・・・不利
ChannelFireball: For The Best Card Game Content
ChannelFireball: For The Best Card Game Content

こうして一覧にして見ると、ゴブリンもまだまだ捨てたもんじゃありません。しかも不利な相手だってゲームをさせてくれない赤黒リアニやほぼ勝ち目が無い土地単ではありませんからね。全然勝負になるレベルです。

このように現在のレガシー環境はゴブリンにとって中々悪くない状況にあると思っているので、寝た子(アンフェア)を起こすな的な理由からロンドンマリガンの正式採用はやめてほしいなーというのが個人的なところです。

※ゴブリンはロンドンマリガンで強くなる

ちなみにゴブリンは

  1. 特定カード(薬瓶・従僕)に大きく依存する
  2. ハンドアドバンテージの回復が容易

という二点を満たすのでフェアデッキにしてはかなり珍しいロンドンマリガンで強化される側です。たぶんフェアデッキで分かりやすく強くなるのはゴブリンとニックフィットくらいじゃないですかね

今回MOで試した感じでもダブマリまでならホイホイいける(しかもダブマリ時の勝率が従来の占術マリガン時よりも明らかに改善されている)という結果でした。

そのため、仮にロンドンマリガンが正式採用された後もアンフェアデッキがそこまで勢力を伸ばさないようであれば、ゴブリン的にはとっても美味しいルール変更となりそうです。

まとめ

神決定戦

今回、レガシー神挑戦者決定戦では初見であれだけ好印象だった新クレンコを使わず、逆に使わないと思っていたゴブリンの鎖回しに頼ることになりました。これだからMTGは面白いですね。

最終成績はアークスロッガーで終わってしまいましたが、出てよかったです。

  • 新クレンコはやっぱり箸にも棒にもかからないのか?
  • 石鍛冶デッキは今後もメタデッキとして居座り続けるのか?
  • ロンドンマリガンは正式採用されるのか?

気になる事は山ほどありますが、あわよくば全てがゴブリンにとって都合よく運んで8月のエターナルウィークエンドを迎えたいものです。というか今年こそは参加したいですね。